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僕らはもう帰れない

確か、昔こんなCMコピーがあったような。




“時は流れない、それは積み重なる”




ウイスキーか何かのCMでしたっけね。




昨日の自分。
おとといの自分。
それはもう、今の自分ではありません。




でも。
今の自分は昨日の自分、おとといの自分が存在したが故に成り立っています。




つまり、自分というものが今の瞬間この世に存在する以上、自分が積み重ねて来た過去も全て背負わなければいけないという事。




過去に帰って、その時点での自分を抹消したりは出来ないのですから。




フィギュアスケートの高橋大輔選手まで巻き込んでの大騒動になってしまった、例のゴーストライターの一件。
あの話の一連の流れを見ていると、そんな事を考えてしまいます。




一度嘘をついてしまったら、次にどういう行動を取るか。
嘘が嘘であったと明らかにするか、嘘が嘘だと露呈しないような工作を施すか。
この二者択一です。




夢野久作の短篇集「少女地獄」にもこのようなエピソードがありました。
最初についた嘘を嘘にしないために、更なる嘘をつく。
嘘が嘘である事実を否定して、ついた嘘の方が真実であろうとする。




これを延々繰り返せばどうなるか。
もはや、パラレルワールドの形成に近いものがありますよね。




そうやってパラレルワールドの住人になってしまうのも良いでしょう。
その代わり、今の自分は確実に消滅してしまう事になりますが。




あの作曲家も、自分が自分でなくなってしまう前に今までの嘘が露呈して、結果的にこれで良かったのではないでしょうか。
どっちみち過去にしでかした事をどこかでちゃんと背負わなければならないのです。
背負う荷物は出来るだけ軽い方がいいに決まっています。




多かれ少なかれ、私達も荷物を背負って生きています。
時には荷物の重さに耐えかねる事があるかも知れません。
でも、その荷物をないがしろにさえしなければ、いつかどこかでその荷物が自分を助けてくれる事もあるんじゃないでしょうか。




そう考える方が、よっぽど楽なような気がします。
だって過去には帰れないんですから。

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